介護施設の管理者・採用担当者へ
介護で特定技能1号を初めて採用するときは、施設・担当業務が対象かを確かめ、申請前の手続と現場教育を並行して準備します。最初に「任せるケア」「教える人」「困ったときの窓口」を決めると、募集と配属の条件をそろえやすくなります。
採用人数だけを先に決めず、入職直後に任せる業務と、教育後に広げる業務を分けましょう。この記事では制度上の確認点と、施設内で使う準備表を示します。表に記入しただけで受入れが認められるものではありません。
施設名と、実際に任せるケアを確認する
まず、配属先の正式な事業所名、サービス種別、指定・許可の情報を用意します。法人が介護事業を行っていても、すべての事業所や仕事を同じ条件で判断できるわけではありません。
厚生労働省は、受入事業所が対象施設に該当することを求めています。会社の通称ではなく、対象施設一覧の区分と照合してください。身体介護等を中心に、関連する業務はその関係も確認します。物品補充など関連業務だけを専ら担当させることは認められていません。介護分野の運用要領別冊3~4ページ
「食事介助」「記録」などの業務名に加え、どの利用者・時間帯で、誰と一緒に行うかを整理します。任せる範囲は本人の習熟と現場体制で見直し、一人で行ってよいことを最初から広く決めないようにしましょう。
2025年4月21日の改正後は、研修修了、実務経験等の要件と、受入事業所の遵守事項を満たすことを条件に従事できます。適合確認書の発行なども必要です。施設内勤務と同じ準備だけで配置せず、本人と事業所の双方の条件を確認してください。厚生労働省「4.訪問系サービスへの従事」
協議会と候補者要件は、募集・面接と並行して確認する
受入法人は、在留諸申請の前に介護分野の協議会の構成員となり、受入事業所情報が登録された入会証明書の発行を受ける必要があります。「受入れ後4か月以内に加入すればよい」という扱いにしないでください。受入れ後の外国人情報登録とは別の手続です。厚生労働省「3.介護分野における特定技能・育成就労協議会」
候補者の技能・日本語の条件は、試験から進む場合と、免除対象に当たる場合を分けて証明書類で確認します。試験から進む場合は、介護技能評価試験、介護日本語評価試験に加え、国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験N4以上などの条件があります。免除には対象ごとの条件があるため、経歴の名前だけで判断しません。厚生労働省「2.特定技能評価試験及び日本語試験」
試験の確認と、施設で使う申し送り・記録の確認は目的が異なります。合格証明を確認したうえで、短い場面の説明や記録の見本を使い、入職後に教える内容を把握しましょう。
- 01施設と仕事
サービス種別・担当ケアを整理
- 02条件と担当
協議会・候補者・支援を確認
- 03初日の準備
教育・記録・相談先をそろえる
- 04配属後の確認
理解と担当の負担を見直す
「担当者を置く」の先に、教え方と判断する人を決める
現場で仕事を教える人と、勤務・配属を判断する責任者を明確にします。教育担当が休みの日の質問先も必要です。生活面の支援を外部へ委託する場合も、施設の介護教育・配置判断との連絡をそろえましょう。
初日は、介護の手順を一度にすべて説明するより、報告先、禁止事項、記録の書き方など、最初に必要な内容を優先します。見本を示し、一緒に確認し、本人の説明や実演から理解を確かめる方法が使えます。
現場責任者が、個人情報を含まない短い仮のケースと記録見本を用意します。教育担当は「変わったこと」「いつからか」「誰に伝えるか」を本人と確認します。できた点と再説明する点を記録し、配属の判断者へ渡します。実在の利用者や職員の事例ではありません。
夜勤や単独対応を始める時期は、日数だけで決めません。担当業務、報告、緊急時の連絡を確認できたかを、施設の基準と体制に沿って判断します。初日・初週・1か月などの確認時点を先に決めておくのは、実務上のおすすめです。法定の面談や届出の期限とは分けて管理してください。
施設長・人事・現場・支援窓口で使う準備表
各行に、確認する資料、担当者、期限、確認できた証拠を残します。未確認を空欄のままにせず、次に誰へ聞くかを書いてください。法定書類を網羅した一覧ではなく、施設内の準備を相談するための例です。
入力は送信・保存されません。社内文書へ転記してください。利用者・候補者の氏名、病歴、在留カード番号などはこのページへ入力しないでください。
| 資料・項目 | 確認する内容 | 担当・期限・証拠 |
|---|---|---|
| 施設・業務票 | 事業所・サービス種別・指定情報・担当ケア。訪問系なら個別条件 | |
| 制度の確認票 | 協議会・事業所登録、受入人数等の要件、候補者の技能・日本語条件 | |
| 勤務・条件票 | 配属、勤務・夜勤、賃金等の説明、本人との未確認事項 | |
| 教育計画 | 教える人、代わりの質問先、最初に教える内容、配属の判断者 | |
| 記録・報告見本 | 申し送り、記録、急変・事故時の報告先と一人で判断しない範囲 | |
| 支援分担表 | 住居・通勤・生活案内・相談。施設と委託先が担う範囲 | |
| 確認日程 | 本人と教育担当の困りごとを聞く時点、次の教育、残件の引受け |
準備が途中でも、何を確認したいかは整理できます
教育担当を決めれば、採用人数を増やしてよいですか?
担当者の名前だけでは判断できません。制度上の受入条件に加え、勤務の中で教える時間、担当不在時の対応、本人の理解を確かめる方法を確認します。人数の希望と、現場で準備できることを分けて相談しましょう。
登録支援機関に頼めば、現場の教育も全部任せられますか?
支援計画で委託する内容と、施設の介護業務の教育は分けて確認します。施設で教える内容、支援先へ連絡する困りごと、情報共有の方法を同じ分担表で合意すると、対応の抜けに気付きやすくなります。
施設種別と任せたいケアから確認できます
施設所在地、サービス種別、任せたいケア、勤務形態、希望人数・時期、教育担当の状況を、分かる範囲でお知らせください。受入れ条件と、採用前に整える資料・教育の順番を整理します。